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鴨が届く。

昨日、晩ご飯を食べようとしていたら、ケータイが鳴った。
発信者は鴨打ちを趣味にしているオジさん。

以前通っていたクラブの常連さんで、私が何でも料理するのを知って、打った鴨を分けてくれるようになった。

ここ数年、鳥インフルやらご自身のご病気やらで鴨打ちはお休みされていて、わたしもすっかり肉ニク食べない生活になっているのに・・・電話だ。

「どうしよう?」電話に出ないわけにはいかない。
電話に出て、ひとしきり挨拶を。
おじさん:「今日解禁日だったんで鴨を打ったんですが、召し上がりますか?」
ぺんぎん:「う・う。少しなら」
お:「まあ、そう遠慮なさらずに」
ぺ:「前ねえ、羽根つきで持って帰ってくれる友達がいたんですけど、彼が関西に引っ越しちゃって、二人じゃなかなか食べきれないんで、ほんと少しでいいです」
お:「そうですか?今日はおられますか?」
受け渡しの相談です。もう夫に電話を替わってもらう。

結局食事の最中に、夫がオジさんの今も通うクラブの駐車場まで鴨をもらいに行って来ることになった。

彼も一生懸命遠慮して、それでも3羽持って帰って来た。オジさんはもっと押し付けたそうだったらしい。

IMG_2638.jpg
鴨はこんなにきれいな衣装を着ているのに、人間はどうして裸なんだろう?

まだ若い鳥だ。解禁日はいつもたくさん捕れるらしい。鴨打ちオジさんたちに遭遇した経験のない若い鳥が打たれるのかもしれない。可哀想だと思うけれど、わたしのところにこうやって来たのだから、美味しくありがたく頂きます。

羽抜きは夫がやってくれる。鴨は水鳥だから、鶏みたいにお湯に浸けたらツルツル毛が抜けるというわけにはいかない。色々試してみたがそのまま毟るのがいちばんいい。

丸裸になった鴨の内蔵を抜いて、砂肝を開いて中の皮を剥がして、肝と心臓は別にして、肺や腎臓を取り除くのは私の仕事。残った産毛もなるべく外す。

散弾がぽろりと出てきたりもする。

毛の始末に一番時間が掛かるが、まあ12時くらいには完了し、レバーとハツでレバーペーストを作る。

一番のお気に入りは胸肉で作る親子丼ならぬ鴨丼。
あと、ベンガル料理。あちらではアヒルやガチョウを使う。鴨は渡ってこないもん。

しかし、3羽はもう多過ぎる。すき焼き用と鴨丼用に精肉したら、あとはベンガル料理にして友達に分けてしまおうか?それとも1羽そのまま上げてしまおうか?

精肉するのがまた一仕事なのです。肉食について色んな意見がありますが、鳥のような小さいものでも食べられるように加工するのは大変な手間です。お肉を口にするのは大変に贅沢なことなのだ、と鳥と向き合ってよく思うのです。

一週間くらい野菜室で寝かしてから頂きます。

鴨を頂く数日前、たまたま夫がこんな本を買ってきたのでした。
ぼくは猟師になった

京都大学を出た人が京都市内に住みながら、サラリーマンをしつつ猟師をしている。先輩猟師にいろんなことを教えてもらいながら、鹿の皮をなめしたり、いろんなことをする。男の子だったらわたしもそんな暮しも悪くないかもと思う。残念ながら今時間がなくてパラパラしか見ていない。

自分で猟をしようとは思わないし、鹿とかシシは手に負えないけど、ウサギくらいまでなら料理出来ます。

前のクラブで、わたしたちが鴨をもらって家で料理していることを、他の奥さん方は「とても無理」とか「気持ち悪い」とか平気で言う。だけどその人たちは普段からわたしたち以上に肉や魚を食べている。

羽根つきだと気持ち悪いが、肉になっていれば気持ち悪くないのか?殺生への嫌悪と殺生の結果を食べることは別らしい。

肉を食べる人はみんな鳥くらいは自分で絞めて羽を毟って捌いてから料理するくらいのことは1度でもした方が良いと思う。牛を殺して精肉するまでだって見た方が良い。
誰か他の人がその大変な作業をしてくれていて、お肉になっている。殺生も含めたその部分に目を瞑って食べてはいけないと思うのです。

食べることって、「栄養がどう」とかということとは違う、「命のやりとり」みたいなものがあると思うんです。そして、料理は、その命をどうにかすることだと思うんです。

というわけで、鴨料理が出来たらまたアップするので、お楽しみに!

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コメント

No title

私も何人かいる知り合いの猟師に獲物を分けていただいていましたが
色々あってジビエにはご無沙汰です。
食べたくないわけじゃないですけど買うまででもない。

本当に魚だって肉だって殺生したのを忘れて食事をしちゃいけないと思います。

ちょうど「女猟師」「マタギ」なんて本を読んでました。

No title

>誰か他の人がその大変な作業をしてくれていて、お肉になっている。殺生も含めたその部分に目を瞑って食べてはいけないと思うのです。

本当にその通りですなあ。肉を裁くところを見て「残酷だ」と言う方は絶対肉は食べてはいけないと思います。
しかし、ぺんぎんさんは何でも裁くのですなあ^^尊敬いたします!

No title

おおすごい!
私も鶏飼って卵産まなくなったら食べようと思う。
でもシメルのだけはできない・・・。
ムシルからなら多分できる。
以前猪の皮剥ぎに参加したけど難しかったです。
鴨料理楽しみにしてます!

Re: No title

> 食わせろさん
このオジさんはプレジャーハンターで、自分じゃ料理しないので、鴨のもらい先にいつも困ってるみたいなんですよ。売っているものだったら断りやすいんですけどねえ。ほんと、買うまでもないですよ。

「女猟師」も「マタギ」も読みたいです。

>菊さま~。
ほんとです~。汚れ仕事を人に押し付けて、その人たちを差別してるんです。
どこの社会でも屠畜に関わる人は差別されてます。

>しかし、ぺんぎんさんは何でも裁くのですなあ^^

裁かないですよ。捌くの。大きさはたぶんウサギが限度だわ。うちのオーブンに入る大きさまでかしら。
関節外したり、上手になりますよ。大きい動物はほんとに大変です。


>mogusaさん
鶏も飼うのですね~。
羊やヤギもお願いします。
皮はぎは難しいですよ。ブリやタイの皮を削ぐのもいつまで経っても上手になりません。
バングラデシュでは、牛を屠畜したら、皮を剥いで、その上で解体していくんですよ。見事なもんです。さっきまで草を食んでた牛が肉になるまで1時間くらいです。
最初はオエ~って見てたけど、お肉になってきたら「おお~、すごい」ともう感嘆しっぱなしでした。

No title

昨日久しぶりに焼鳥屋さんでたらふく食べてきました。
考えさせられます。お店に精肉を買いに行くのではなく、飼って、最後にてを合わせていただく生活なら、みんなが小食で済みますね。は~ムダに食べまくってる私。イカンイカンですー。そして感謝感謝です。

No title

いや~ん 「こんな顔した鴨です」写真公開。
うっうっう ぺんぎんさんのいぢわる!

実はその京大の猟師さんの話は仕事上の雑誌で紹介された時にブログなんかもちょいと覗いたことありました。それだけでは喰っていけないから猟師さんばかり雇ってくれる運送会社があるからできる仕事なんですよね。
京大っていうのがいい。

http://www.hr-kaizen.com/2009/06/096.html
創意とくふう 2009年6月号

Re: No title

>くまふみさん
ほんと、面倒なんですよ。野菜のほうが手間ないです。
無駄に食べてるのはわたしも同じです~。

>ちたりたさん
鴨を殺したのはわたしじゃないのよ~。趣味猟師のオッサンたちなのよ~。
顔写らないように写したんだけど、あかんかった?

京大の猟師さん、素敵な人ですね。わたしはこの人のことをビッグイシューで知りました。
京大がいいって、原子炉実験所にも御用の先生もいらっしゃるんだから、色々なんですのよ!

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