「放射能汚染と医療」@神戸5月13日 郷地秀夫さん編

神戸でのフォーラムの続きです。
小出さんの発表に続いて、広島出身で長年兵庫県で広島・長崎の原爆被爆者の治療に当たっておられる郷地さんのお話しです。

兵庫県には約4700人の原爆被爆者がお住まいなのだそうです。ICRPの放射線被曝の基準はすべて広島・長崎の原爆被爆者のデーターから作られているのだそうです。つまり、平たく言えば広島と長崎の人の人柱の上に今の一般人年間1ミリシーベルト、放射線業務従事者年間20ミリシーベルトという基準が決められたってことですね。

そうやって考えたら、1ミリシーベルトの基準は、どんなことがあっても死守しなければいけないラインのように思えてきますが、とんでもない事態になっている、ということです。

そういえば、広島でも「10ミリくらいはいいんだ。少々浴びた方が健康にいい」などと放射能の研究者などが口走っているというウワサを耳にしますが、よくそんなことが言えるものです。

話しがそれてしまいました。

IMG_3308.jpg

郷地先生の話しは、小出さんとは違うと最初におっしゃいます。小出さんは原子炉から被曝の問題を見ている。郷地先生は、原爆被爆の立場から今回の原発事故を見ているので、ちょっと見方が違うとおっしゃっていた。なるほど。

さて、ICRPが論拠としている広島長崎の被爆者のデータがどうやって集められたか、それは先日記事にした「核の傷」でも詳しく語られるけれど、郷地先生はすごいデータを教えて下さった。

ABCCは被爆者の遺体を集めて解剖していたのだけれど、その割合がすごい。

「家で死んだものの80%、病院死の100%を解剖した」

つまり、解剖されずに済んだのは、たったの20%だったってことだ。家族は喜んで遺体を「研究のため」とABCCに遺体を渡したのだろうか?そんなことはない。あるものは、葬儀の費用にも事欠いていただろうし、あるものは脅されて遺体を差し出したのだろう。わたしは広島に住んでいるけれど、こんな話しはだれからも聞いたことがない。わずかに、映画や菊次郎さんの著作から窺い知るだけである。

写らなかった戦後 ヒロシマの嘘写らなかった戦後 ヒロシマの嘘
(2003/07)
福島 菊次郎

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さて、郷地先生の話しは、内部被曝と外部被曝の違いなどについて語られるけれども、この講演の数日前に新しい研究成果が発表されて、それについての話しが主なものとなった。

それは、米国放射線影響学会の公式月刊学術誌 Radiation Research誌の第14報、ex-skfさんのサイトで要約されています。

放射線の癌死への影響はしきい値はないんじゃないかな?でもよくわかんないけど、直線グラフを書けなくもないんだよね。という曖昧な感じだったのが、やっぱり直線グラフになったから、しきい値はないってことですよ、ということが発表された報告だったのです。
だから、郷地先生は大変ホットにこの問題について語って下さいました。

そして、被曝による癌の影響ですが、長い長い時間がかかります。今被爆後67年ですが、癌死はこれから本格的に増えて行くのだといいます。うーん、ということは、今67歳の人は乳児の時に被曝してるわけで、それより若い人は胎児の被曝か、被曝2世になるわけで、67歳以上の人もこれから癌で死んでゆくのだろうけれど、それは被ばくと関係があるかどうかよくわからないけれど、被ばくしてない人に比べたら優位に癌死が多いということになるんだろう。
でも、広島長崎の人でなくても、癌になるのは予定してるんじゃなかろうか?それは、原発事故もあるし、大気中核実験もあるし、原発の運転もあるので、だれしもが核の傷を受けているわけだから。
それでも尚、癌死が多いとすれば、やはり大変なことなのだと思う。

そういう郷地先生は「福島は福島!他とは比較できない」と強くおっしゃる。
広島はピカーっときたけれど、絶対量も少なかったし、キノコ雲で成層圏に吹き上げられたものが多かった。
チェルノブイリとも違う。(格納容器がなかったからか?)
東海村の臨界事故ともちがう

これから何が起こるのか、全力で見守って行かねばならない、と。

なんかお話しが大変に内容が濃く、また重かったので、上手にまとめられませんでした。写真後で添付します。
追記:5月30日写真添付しました。

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コメント

No title

難波です
今夜は高槻泊まりとなりました。
小出先生に1mSVのことを質問しました。
子供は成人と比べて4~5倍感受性が高いから、本来、年齢別に基準値を設けるべきとの話でした。
瓦礫の話も、保障関連のことと、この事を併せて攻めていきたいです。
瓦礫の影響の保障は、受け入れ自治体の責任となります。
試験焼却前に、リスクとその保障の提示を求め、そのモニタリング方法を明確にしてもらわないと「安全」「安心」は、得られないはずです。
広域処分するなら、胎児の影響まで考えるべきです。

Re: No title

>難波さん
遠出お疲れさまでした。
昨日は行けなくて残念無念。まだ悔やんでいるあたくしでした。

広域処分には、放射能の害への認識の違いや、岩手も宮城もすべてのガレキはそれなりに放射能で汚れている上に、重金属やアスベストなども多量に含んでいるとみられることなどへの認識の違いがあるようですね。

実態を知らない人は、木屑とかコンクリだと思ってるみたいです。話しがすれ違っているもどかしさが消えませんが、これもマスコミが都合の悪い事を報道しないからでしょうねえ。

まったく、難波さんのおっしゃる通り、胎児への影響も、これから子供を作る若い女性の卵子を守る事も考えないといけないのに、放射線管理区域に人を住ませ続ける国なのだから、やはり賢くならないとジワジワ殺されます。

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