『精神科養生のコツ』好奇心は脳の食欲。

精神科の先生の本など真面目に読んだことがないので、面白い。

精神科養生のコツ精神科養生のコツ
(1999/05)
神田橋 條治

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気持ち良いという感覚を手がかりにして、養生して治癒を目指すのですが、気持ち良い感覚に辿り着くまでのことがまどろっこしく書かれています。指圧やマッサージやストレッチ。気持ち良いと感じたら、どうやってその気持ち良さを膨らましていくか考えてみようとか、感覚ですから、味からにおいからすべての身体感覚に意識を向けて「気持ち良い」状態をさがします。
さて、身体の感覚の次は脳になるわけですが、精神科の病気の種類が何であれ、良くなってくると好奇心が出てくるのだそうです。好奇心は行動を増やすこころの働きで、脳へ流入する情報の量が増えるんだそうです。

つまり、好奇心は脳の食欲で、脳が発達する子供の段階では、好奇心がとても活発なんだそうな。

だから、脳のコンディションを測るセンスと、脳の活動を加減するセンスを身につけるには、好奇心に着目するのがコツなんだそうな。

気持ちがいいの先には、充実、自己肯定という言葉が馴染む、その気分はまた芯のところに興奮があり、それを厚みのある静けさが包み込んでいるという感じでもある
難しいことを表現しているけれど、たしかにそういう感じがある。こんなことを言葉で表現するってすごいね。
この境地に達すると、治療と養生の区別も内面と外面の区別も薄れてくるかもしれないそうです。涅槃とか、三昧とか、そんな世界に近いのかもしれません。ここでは良寛さんが例に出されてます。

精神障害は心の病と表現されるけれど、これは正しくないのだそうです。響きはソフトなのだけれど、心の病気とこころの健康の意味がハッキリしないところがよろしくないらしい。抽象表現に騙されちゃいかんよ、ということですね。

養生の目的がはっきりしてこないからどう工夫すればいいのか、よくわからないことになるし、成功してるかどうかもわからないんだそうな。
だから、「脳の病気である」と考えたらもっと整理される。このスッキリした状態は脳にとって気持ち良いことでもあるので、養生のためにすることが明確になってくるわけです。
心は脳の働きの表れであるので、脳の働きが落ちてきたり凸凹してきたら、心も貧しくなったり、まとまりがなくなったりして、病気の症状が現れるのですが、心もまた脳の障害の原因になるそうです。心の働きに脳がひっぱられて、無理をして障害を起こしてしまうという。

障害を受けてしまったら、まずは休息し、その後ゆっくりと素質にあった働きに戻すと回復してくるんだそうです。心は時に脳に無理をさせてしまう。

「心の病」という表現の最大の欠点は、心の方へ注意を向けさせてしまうせいで、病気の人のほぼ半数ができている自分の脳の状態を意識する能力を自分の養生に生かせなくしてしまい、養生の妨げになるんだそうです。
なるほど、脳の病気だと思うか、心の病気だと思うかで、意識のむき方が変わってしまいます。

この後、脳のよい状態を工夫する方法が色々と書かれています。きれいなものを見て「癒されるわ〜」というようなレベルのことから、もっと細かいからだの感覚のことまで、かなり細かく書かれています。

まだまだ続きます。

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