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レシピについて考えることと、着物が着れない不思議について

料理を人に教えるためにはレシピを書かないといけません。
料理が上手な人はたくさんいるけれど、上手な人がみんな料理を教えるわけじゃなくて、レシピを書いたり、料理の工程や内容を言語化することができる人が料理を教えるんだと思います。

レシピを書いていて、たとえば、ニンジン1本とか、小松菜一束とか、書くのですが、ニンジンだって大きいの、小さいの、中くらいの、長いの、細いの、いろいろある。レシピに書く時は標準的なニンジンを想定して1本と書く訳です。すごい曖昧で、レシピを見て料理を作ろうと思った人がニンジンを買いに行った時、スーパーだったら大きさはある程度企画化されているから普通に買ってくれば標準的なニンジンなので問題ないのですが、産直市や無農薬野菜となったら、大小とりまぜ、細いの長いの、品種も色々・・・はて、どれを買ったら良いものやら・・・と悩んでしまう。

それまでに料理の経験があって、レシピに書いてあるニンジン1本の分量がどれくらいか分かっている人ならレシピを見ながら新しい料理にチャレンジもできるわけですが、心得のない人はニンジンを買うこところからつまづいてしまいます。

かといって、いちいち目方で表示するのも大変で、実際に材料を何gと書いてあるレシピを見ながら料理を作るのは大変だし、覚えられないし、続かないんじゃないかしら?

つまり、料理のレシピってある程度料理の心得のある人を対象に書かれているんじゃないかと思います。
ニンジン1本の大きさ、強火、弱火、千切り、小口、ひたひた。
切り方、火加減、水の量など、知っている人には何でもないことが、全く知らない人には分けわからないことになります。

んじゃぁ、と材料をすべてグラム単位で表示し、火加減をカロリー表示にしたら、正確だし再現性もあるけれど、じゃぁそれで料理を作れるか?というと・・・めっちゃ難しそうです。わたしには無理!!

最近知ったのですが、いわゆる着付け教室なるものに通ってもなかなか着物が着れるようにならないそうです。え?なんで??わけがわかりません。

現代、わたしが若い頃もそうでしたから、1980年代以降、ということにしましょう。着物が着れるようになりたいな〜と思ったら、親族や知り合いから教えてもらえたラッキーな人を除けば、着物の着方を教えてくれるところ、つまり“着付け教室”“きもの学院”などに行くことになります。

だから、着物を着てたら「自分で着たの?すごいね」などと褒められるので嬉しいんですが、そもそも着物って昭和30年代までみんな当たり前に着ていたもので、わたしの記憶にも母や祖母が家で着物姿だったことを覚えています。90過ぎた曾祖母はいつも白っぽい紬の着物で火鉢の前に正座していて、わたしが遊びに行ったら氷砂糖をくれたものでした。2才くらいのころの記憶です。

で、そのきもの学院だか、着付け教室に通ってもなかなか自分で着物が着れるようにならない、という人がいらっしゃる。わたしの友人もきもの学院に通っていたけれど、着物を着るなんて真っ平ゴメンの人になっちゃった。なぜだか理解できませんでした。

わたしは行かなかったのでよく知らないのですが、友達の話しなどを総合すると、いわゆる鍵カッコ付きの「着付け教室」はまず着付け道具一式を揃えるところから入るそうで、道具と教科書を買います。んで、そこからは先生によて違うようで、友達の場合は道具は買ったけど全然使ってないと言ってました。あと、良く聞くのが、道具の使い方が覚えられなくて着物が着れないそうです。

それで人によっては1年通っても自分で着物が着れるようにならない上に、展示会で買い物はしないといけないし、資格試験があって、それにまたお金が掛かるし、なかなか大変そうです。

着付け教室、きもの学院というものが出来てきたのは1970年代以降のことだそうで、その頃はまだ着物は自分で着る、自己流(当たり前だ。ナンにも悪くない)という人を対象にしていた、つまり、料理で言うと、ニンジン1本の標準的な大きさについての合意のある人、生姜ひとかけの大きさがわかってて、ヒタヒタとか、千六本とかがわかって、実践出来る人を相手に懐石料理とか、手を使わずに料理するナンやら流みたいなのを教えてる感じかな?

だから、お端折何センチ、帯結びは袋帯で二重太鼓、衣替えはちゃんと守って、浴衣は夕方以降、なんて「ただの服になんでそこまでゴチャゴチャ言う訳?」な約束事で自分たちをがんじがらめにして、それを着物を着る人すべてに押し付けたんじゃないかしらん?

で、今着物の着方なんかナンにも知らない人が、もともとそれなりに着物を着てた人対象に色々な約束事を教えていた着付け教室に行くと、ニンジン1本の大きさがわからなくてニンジンが買えない人みたいに、着付け道具とお約束事で増々着物を着るのが難しくなってしまうのではないかしら?

道具も使わず、紐だけで少々サイズの違う着物もそれなりに着れるような着物の着方を教えてくれるところが増えるといいなぁ、と思います。

それって、自分が食べたい料理を教えてくれるところってないんだな、っていうのと一緒だなぁ、と思うのでした。

さて、ニンジン1本が買えなくて料理(というより、自炊!)の世界に踏み込めない人、「慣れればすぐよ、適当にやったら出来るわよ」の慣れて適当が出来るまでのコツならわたしが教えてあげられます。

つまり、何が言いたいかというと・・・料理も着物も慣れたらそんなに難しくないんだけど、慣れるまでの手ほどきをしてくれる人ってなかなかいないのが困るよな、ということです。着物はもう本当に着る人がいなくなって、今はめっちゃ買い手市場なんだけど、料理もする人がどんどんいなくなって、スーパーには惣菜ばっかり売られて野菜やお肉や調味料は売ってない、なんて時代が来るのかしら?アメリカの低所得者層が住む地域のスーパーには生鮮食品が売ってないっていうけれど、そんなことになったら恐ろしいわ。

ってことは・・・料理を作る技術を持ってるってことは、階級滑り落ちから逃れるサバイバルの技術でもあるってことだと思うのです。

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買い物に行ってないから家にあるもので、小松菜の煮浸し、ヒジキの煮物、キュウリとお味噌、まとうだいのみりん漬け。ヒジキは常備菜でチビチビ食べます。だから味付け濃い目。ご飯がすすむ。

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