感覚を開く練習。映画「イマジン」

とても美しい映画をみた。
イマジン」



視覚障害者のイアンがリスボンの修道院にある盲学校に先生として赴任してくる。
このイアンは杖を使わないで、音の反響などを利用して(一見)普通に歩いている。この方法を子供達に伝えようとする。

ほとんど建物の中から出ず、修道院の庭にさえ出なかった子供達を庭に連れ出し、音を聞くことで見るという体験の練習をする。

ピッチャーからグラスに水を注ぐという練習もする。このシーンは二回出てくるのですが、二回目には見違えるほどみんな上達している。子供達はそれぞれ自分の方法で水やグラスやピッチャーを感じて扱うのですが、それぞれのやり方がその人にとってのベストな方法なんだと知れる。

杖を使わない、いわば、杖に頼る代わりに視覚以外の刺激へのセンサーを全開にして町を歩き回るイアンに施設の管理者たちは驚異を感じてまぁ早い話が嫌がらせをしてイアンは学校から追い出される。

映画はイアンと部屋に引きこもりになっているドイツ系の患者さんのラブストーリーなのですが、わたしは感覚を開いて見えないものを見ることと、それを恐れる管理者たちという別のテーマがとても心に残りました。

患者や学生が杖を持たずに晴眼者のように歩道を歩いたり、車道を渡ったり、カフェでお茶やワインを楽しんだら困る管理者って、まるで自分たちのパワーに気がついて、政府やメディアのごまかしに気がついちゃった市民と権力者の関係みたいだ。

で、ラブストーリーですが、主人公たちはどうやって恋に落ちたか、ベランダに訪れる鳥が二人の仲を取り持ったのかな。リスボンの町も、視覚障害者の子供達も、主演俳優のお二人も美しく、映像美に浸っているうちに自分の感覚まで開かれるような映画でした。

あんまり映画が素敵だったので、映画の帰りに路地の古本と飲み物のお店でちょっと一服したのでした。

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コメント

観てきました!

遅ればせながら、先日下高井戸シネマでかかっていたので観てきました!
ほんとうに完成度の高い美しい映画でしたね。
ぺんぎんさんが紹介してくれなかったら「ジョン・レノンとオノ・ヨーコの話か?」と思って見逃すところでしたよ。
主人公と彼女がどう心を通わせて恋に落ちるのか、はっきり描かれていないところが大人っぽいというか、まさに「イマジン」を総動員して観ないといけませんでした。
主人公を慕う十代の男の子が彼女が初めてみんなの前に出てきたところで、既に心臓がバクバクしちゃうところからして、私達には感じられない妙齢の女性のフェロモンとかパフュームとかドレスの揺れる感覚とか、で美しいとわかる女性なんでしょうね。
隅々まで佳くできた映画というのは本当に良いお酒のようで人を酔わせます。
私は帰りがたくなって一回お茶をしてから再入場してアニメ映画の「百日紅」まで観てしまいました。

Re: 観てきました!

> たこさん
おお!「イマジン」!まさにイマジンしながら見る映画でした。異性の好みってやっぱり匂いとかの部分が大きいのでしょうね。
視覚から入る情報ってのは膨大なので、視覚障害者の人は音を聞き取るスピードが普通の人の3倍くらいでも平気なんだそうで、同じようにほかの味覚や嗅覚から得られる情報の処理能力も高いんじゃないかと思います。
とっても余韻のある映画でした。

「百日紅」はみたかったけど行けなかったけど、みたかったなぁ〜。

「百日紅」は

「百日紅」は5段階評価で2・5位かなぁ。(^_^;)
江戸の町並みの表現が素晴らしく、原作上下巻のどの部分を切り張りしてなんとかまとめたか、というところが高評価。
原作を知らない人にはもっと評価高いと思います。
江戸の風景を観る映画だったですが、それだけでも見る価値はあるかもしれない。

それにしても観る者の洞察力を総動員して観る「イマジン」と人物が勝手に原作にはない説明的なセリフをべらべら喋る「百日紅」の、観客への信頼度のようなものについてちょっと考えちゃった晩でもありました。

ところでこちらの記事を私のブログの方にリンクしても大丈夫ですか?(*^_^*)

Re: 「百日紅」は

> たこさん、
そうそう、映画のハシゴって映画どうしの相性とか、自分の集中力とかで結構難しいことあるんですよ。
だいたい原作と映画を比べたら原作が圧倒的にいい場合が多いですよねえ。漫画が原作だったら映像付きだから余計にそうかも。

説明的にベラベラって、妖怪人間ベムみたいだな。日本映画ってヨーロッパの芸術映画に比べたら分かりやすか、映像美だけかどっちかが多いような気がします。

リンク大丈夫ですよ〜。たくさんの人の目に止まって、あの美しい映画みてもらいたいです。ポルトガルって行ってみたいんだぁ〜。夜の波止場のシーンとか、最後にほんとに大きな船が現れるシーンとか、よかったなぁ。

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