「アドバンスト・スタイル」をみて色々考える。
旅行記の最中ですが、久しぶりに着物を着て映画を見てきたのでちょっと脱線。
インドに限らず、南アジア世界はガンガンに民族衣装が生きている数少ない地域じゃないかと思います。男性も女性も7世紀とか12世紀の石像とたいして違いない格好をしています。もちろん、生活はモダナイズされているので、サリーで自動車はもちろんスクーターを運転したり、バイクの後部座席に横座りしたり、サリーやドティー(男性の腰巻)姿で普通に生活しています。
わたしはバングラデシュで仕事をしていた時にサリーの着方を覚えて、サリーを着て仕事をしていたので、着物より先にサリーに馴染んでしまったので、その頃から着物という伝統衣装と切り離されてしまった日本の衣生活のなんと寂しいことかしら、と思っていたのでした。
で、何かと話題の「アドバンスト・スタイル」、広島でも上映になってやっと見てきた。平日なのにお客さんいっぱい。アドバンストな奥様がたくさん見に来ておられます。
映画の冒頭、ブログ主のアリくんが「おばあちゃんが大好きでおばあちゃんにおしゃれのことを教えて貰ったんだ。」ってなことを話します。
翻って、わたしはおばあちゃんとかなり一緒に時間を過ごして、祖母がまだ髷を結っていた時にじっと眺めていたことも記憶にある。祖母はおしゃれな人だったけれど、あるときから着物を着なくなって、洋服姿の祖母がずいぶんみすぼらしく見えてがっかりしたことも覚えている。子供の目にもショボく見えたのだから、祖母自身洋服で装うといってもどうしたらいいのかよくわからなかっただろう。祖母が着物→洋服に移行する過程に、着物を全部2部式にしちゃう、というプロセスを経たように思う。おばあちゃんから着物の手ほどきを受けたかったってしみじみ思うけど、おばあちゃんは着るものへの自信をすっかり喪失しちゃっていたように思う。いつもお化粧していておしゃれな人だった。
民族衣装から洋装にダイナミックにシフトしたので洋服でのおしゃれって実は今でも日本人はどうしたらいいのか良く分からないんじゃなかろうか?と思っている。着物を着ない1世代目が西洋の伝統衣装とは違う発想から洋服を作ってヨーロッパ人を驚かせ、その次の世代はファストファッションを作ったんじゃなかろうか?でもまだ女性はいい。人生を楽しむことを知っているから洋装なら洋装でそれなりに楽しんでる。日本の男性のファッションときたら・・・おしゃれなんてナンパなことやってられるか!とでも言わんばかりでなんだか抑圧的。着物で言えば書生絣ばっかりずーっと着てるっていう感じかしら?日本の男性は素晴らしいのだから、おしゃれしたらいいのにって本気で思います。
あ、話しが逸れてしまいました。若い女性じゃなくて、年配の女性のファッションに注目したブログが注目されて、ついに映画になっちゃった、というお話しです。それぞれのファッションや生き方についての考え方が語られて、老いを目の前にした中年のアタクシを慰め、励ましてくれます。
日本でも、もう好きなことするの!と楽しいファッションを楽しんでいる人いっぱいいるよねえ。着物は年代によって着る色目とか色々いう人がいるけれど、TPOをわきまえて、私的なお出かけだったら好きなものを着ればいいのに、どーしてあーだこーだ言うのかしら?民族衣装として終わってるよな、と思うのでした。
日本のアドバンストな奥様、着物リメイクをお召しになってる方が少なくないのですが、着物で着ればもっといいのに、残念だわぁ。わたしは年寄りになったときに着物がかっこ良く着れるように今から練習してるんだ。ちょっと遅かったけど、60歳になって着物が着れないよりも良かったと思うことにしている。
良かったと思うことのもう一つ、歯列矯正。おばあさんになっても大きな口開けて楽しく笑うんだ。
つい忘れがちな口紅だけど、口紅ちゃんとつけよう。色もちょっと濃いめにしよう。
すごい久しぶりで着物で出かけた。

この絞りに黒のビーズ半襟を合わせたくて着納めかなと思って着た。これって普通に木綿着物として着れそうじゃない?ダメ?

織りの着物ばっかりなのに、帯までこんな民藝調をぽちってしまって、合う着物がないなぁと困っていたけれど、悪くないじゃないですか?
美しい織物に身を包む喜び。歩く美術館とはいかなくても、歩く工芸品くらいを目指して、毎日を積み重ねましょう。
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9月29日 (火) 煮魚と秋の和食。
9月27日 (日) イリコのベンガル料理。
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インドに限らず、南アジア世界はガンガンに民族衣装が生きている数少ない地域じゃないかと思います。男性も女性も7世紀とか12世紀の石像とたいして違いない格好をしています。もちろん、生活はモダナイズされているので、サリーで自動車はもちろんスクーターを運転したり、バイクの後部座席に横座りしたり、サリーやドティー(男性の腰巻)姿で普通に生活しています。
わたしはバングラデシュで仕事をしていた時にサリーの着方を覚えて、サリーを着て仕事をしていたので、着物より先にサリーに馴染んでしまったので、その頃から着物という伝統衣装と切り離されてしまった日本の衣生活のなんと寂しいことかしら、と思っていたのでした。
で、何かと話題の「アドバンスト・スタイル」、広島でも上映になってやっと見てきた。平日なのにお客さんいっぱい。アドバンストな奥様がたくさん見に来ておられます。
映画の冒頭、ブログ主のアリくんが「おばあちゃんが大好きでおばあちゃんにおしゃれのことを教えて貰ったんだ。」ってなことを話します。
翻って、わたしはおばあちゃんとかなり一緒に時間を過ごして、祖母がまだ髷を結っていた時にじっと眺めていたことも記憶にある。祖母はおしゃれな人だったけれど、あるときから着物を着なくなって、洋服姿の祖母がずいぶんみすぼらしく見えてがっかりしたことも覚えている。子供の目にもショボく見えたのだから、祖母自身洋服で装うといってもどうしたらいいのかよくわからなかっただろう。祖母が着物→洋服に移行する過程に、着物を全部2部式にしちゃう、というプロセスを経たように思う。おばあちゃんから着物の手ほどきを受けたかったってしみじみ思うけど、おばあちゃんは着るものへの自信をすっかり喪失しちゃっていたように思う。いつもお化粧していておしゃれな人だった。
民族衣装から洋装にダイナミックにシフトしたので洋服でのおしゃれって実は今でも日本人はどうしたらいいのか良く分からないんじゃなかろうか?と思っている。着物を着ない1世代目が西洋の伝統衣装とは違う発想から洋服を作ってヨーロッパ人を驚かせ、その次の世代はファストファッションを作ったんじゃなかろうか?でもまだ女性はいい。人生を楽しむことを知っているから洋装なら洋装でそれなりに楽しんでる。日本の男性のファッションときたら・・・おしゃれなんてナンパなことやってられるか!とでも言わんばかりでなんだか抑圧的。着物で言えば書生絣ばっかりずーっと着てるっていう感じかしら?日本の男性は素晴らしいのだから、おしゃれしたらいいのにって本気で思います。
あ、話しが逸れてしまいました。若い女性じゃなくて、年配の女性のファッションに注目したブログが注目されて、ついに映画になっちゃった、というお話しです。それぞれのファッションや生き方についての考え方が語られて、老いを目の前にした中年のアタクシを慰め、励ましてくれます。
日本でも、もう好きなことするの!と楽しいファッションを楽しんでいる人いっぱいいるよねえ。着物は年代によって着る色目とか色々いう人がいるけれど、TPOをわきまえて、私的なお出かけだったら好きなものを着ればいいのに、どーしてあーだこーだ言うのかしら?民族衣装として終わってるよな、と思うのでした。
日本のアドバンストな奥様、着物リメイクをお召しになってる方が少なくないのですが、着物で着ればもっといいのに、残念だわぁ。わたしは年寄りになったときに着物がかっこ良く着れるように今から練習してるんだ。ちょっと遅かったけど、60歳になって着物が着れないよりも良かったと思うことにしている。
良かったと思うことのもう一つ、歯列矯正。おばあさんになっても大きな口開けて楽しく笑うんだ。
つい忘れがちな口紅だけど、口紅ちゃんとつけよう。色もちょっと濃いめにしよう。
すごい久しぶりで着物で出かけた。

この絞りに黒のビーズ半襟を合わせたくて着納めかなと思って着た。これって普通に木綿着物として着れそうじゃない?ダメ?

織りの着物ばっかりなのに、帯までこんな民藝調をぽちってしまって、合う着物がないなぁと困っていたけれど、悪くないじゃないですか?
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