霊感に導かれて買い物をする。

「おまえ、萩で蓋つきの入れ物探せや。それに骨わけて置いておいたらええやろ」

と言ったかどうかは知らないけれど、萩美術館で展示を見終わった時「あ、お骨分けとく入れ物買おう」と閃いた。

いや、蓋つきの陶器の手頃な大きさの壺はウチにもあるけれど、あれは私のコレクションだから父の骨など入れるわけにはいかない。でも父のお骨は分けて実家の仏壇に置いておきたい。なんたって、まだ母は健在なんだから。もちろん、骨などただの骨でそこに何かが宿っているわけではないけれど、父の実体の一部でも残っていたらいくらか母の慰めになるかもしれない。

実のところ母は「納骨もしなければ!」と義務感に追い立てられてるようで、そばに置いておくなんて考えてないみたいだけれど、きっと喜ぶだろう。

蓋つきの壺〜、手のひらで包めるくらいの大きさでぇ〜と探しても不思議なくらい壺がない。急須じゃなんですし、壺ってないなぁ、と何軒もの店を見て歩いた。

壺はないけど、香合はよく見かける。干支の香合がある。干支だったら羊だなぁ〜、しかし、壺ないんかな?

作家ものの高いものやらいろいろな香合に出会うけれど、どれも今ひとつ。もう壺は諦めて香合で探そうと思っているのになかなか良いものに出会わない。

観光地なので、土産物屋さんが焼き物を扱っている店がほとんどだけど、中には焼き物専門に扱う店もあって、だんだんこちらも店を見る目が肥えてくる。

不思議と「きっと出会いがある。しかも、手頃な値段で買える」という確信があった。

壺ってなさそうやなぁ〜と壺はすっかり諦めた頃、羊の香合が目に入った。
お、羊や。小さいなぁ、骨ちょっとしか入らへん。でもま、ええか。羊やし。

値段が書いてないのでお店の人に聞いたら箱はついてないか?というので、箱もないみたいですよ、と答えたら・・・

ほな、箱代引いて4500円。んじゃ、それ頂きます。

で、お店の人が裏の銘を一生懸命見ている。「今日メガネ忘れて・・・奥さんこれなんて書いてあるか読めます?」

「瑞雲ってかいてあるみたいですよ」

「・・・・・これ、店主の持ち物で・・ちょっと待ってください」

と奥から奥さんを呼び出した。あっちゃぁ〜、買えないんかな?高かったらなしだな・・・

店主夫人が出てこられて、これはこれこれこーゆー作家のもので、どーたらこーたら。でも、そのお値段でいいですよ。

え??実は暮に父がなくなりまして、次の日曜日に納骨するので、かくかくしかじかで父は未年なので羊の香合にしようと思って・・大事にさせていただきます。

と頂いてきた。

fc2blog_2016032521130335e.jpg

なんか味わいあるなぁ〜と思ったのよ。

実家に持って行ったら、母はわたしがお骨を広島に持って帰ると思ったらしいが、ウチじゃないよ、あなたのために買ったんだよ、っていうのがあんまり良くわかってない。

父の骨壷を開けて、歯や指の骨を拾い出して少しだけ香合に納めた。

母は父に先立たれた気持ちをどう整理したらいいのかわからないらしい。仏壇に向かって「どうして先にいっちゃたのよ」というんだそうだけど、そんなこと言われても父だって困るだろう。

介護の苦労もなく、病苦に苛まれる姿を見ることもなく、たっぷりお世話させてもらって見送れたのだ。おかげでお金も減らさずに母に残してくれたのだ。

母は「あなたがいなくて寂しいわ〜」とか、「楽しい人生だったわね〜」などと父に話しかければいいのだ。なんでこんなことをわたしが解説しなくちゃいけないんだ?

「不思議なことがいろいろある」で書いたけれど、彼の世の人たちはすりガラスのむこうからこっちの世界を見てあれこれ声援を送っているらしいけれど、こちらがその声を聞こうと思ったらいろんな方法で意思を伝えてくれるっていうのは本当かも、と思う今日この頃です。

親しい人を亡くして寂しい想いをしている方、極く若い頃に親を亡くされた方も心を開いて問いかけたらきっと存在がわかっていろいろと教えてくれるし、助けてくれるんじゃないかとおもいます。

そういえば、バングラデシュの大事な友達が最近亡くなったのだけど、亡くなったという知らせを聞いた次の日にごく近くにその人の存在を感じて、アァ、お別れに来てくれたんだなぁ、と思ったのでした。

この世でもう会えないのは残念だけど、友達だってこうやって会いに来てくれるんだなぁ。きっといつも呼びかけたらそばに来てくれるんだろうなぁ。

さて、亡くなった方への供養ですが、父のことに関してしかわかりませんが、父はお線香と蝋燭は供えて欲しいみたいです。ご飯やお水はいいけれど、コーヒーは供えて欲しいようです。
お花もあったら嬉しいみたいで、いつも誰かがお花を持ってきてくれて、それがまた長持ちしてお花が絶えることがありません。蝋燭や線香を欲しがるのは、寂しいからだと思います。
わたしは火遊びが好きなので、蝋燭とお線香、いくらでもサービスいたします。

fc2blog_201603252236315b1.jpg

診察室から持ってきたピンセットでお線香のお世話。
お線香で喜んでくれるならお安い御用です。

ランキングに参加しております。
いつも応援ありがとうございます。
にほんブログ村 料理ブログ ローフードへ
にほんブログ村
にほんブログ村 ファッションブログ ふだん着物(和服)へ
にほんブログ村

〜〜料理教室のご案内〜〜
4月3日(日)油条を使ったスナック
火曜日は日程調整中。

火曜日・日曜日、どちらのクラスも新規生徒さん絶賛募集中です。右下のメールフォームよりお問い合わせ下さい。
個人レッスン、短期集中講座はご相談ください。


関連記事

コメント

No title

ぺんぎんさん こんばんわ
私よりずっとお若いぺんぎんさんですが、私にとっては菜食に目覚めた頃からブログ読ませてもらっていて、勝手にお師匠様にさせてもらってるので、緊張しながらのコメントです。
私もガラスのピルケースのようなものに、少しだけ夫の骨残しました。
時々あけてナデナデします。宝物です。お母様にとっても大切な支えになると思います。ペンギンさんみたいにフットワーク軽く親のために動いて、気働きもできてしまう・・・すごいと思います。母は痴呆症で施設に入ってますので、ちょっと羨ましいです。ペンギンさんのブログ本当にありがたいです。

Re: No title

> みーさん、
あ〜、緊張なんてしないでください!!
納骨終わって母もちょっと一安心したみたいです。お坊さんは一年くらい置いておいてもいいし、暑くも寒くもない時期にでも納骨するといいですよ、っておっしゃってました。
義父のお骨も分けて家の仏壇に置いてあるそうです。あとから思ったのですが、父や母にはガラスの薬瓶にザラザラといれ標本みたいに飾っておくほうがよかったかも・・・

祖母の従姉妹はお連れ合いが亡くなって焼いたあと、お骨を食べたという話しを聞いたことがありますが、「それくらい好きだった(夫婦仲がよかった)」というエピソードとして語っていました。母にとってはどうなんでしょうね?

フットワークも軽くないんですが、母もしっかりしてるんだか、どうだか怪しいもんで一緒に断食行こうってマジ誘ったことありますが、なーんにも動きません。この先不安ですよ、ほんと。
痴呆症の初期ってのはよくわかんないんですもんねえ。どーなることやら。
JR西日本にお金を貢ぐのもいいかげんにしたいです。

コメントの投稿