履物を誂える。

「ぺんぎんさん、今回も品川の下駄やさんに行かれますか?」とたこさんからメールが来た。たこさんは着物友達、ブログ友達、そしてとーってもパワフルな美術家なので、お会いするのが楽しみな方。

展覧会が目白押しで出かける暇などなさそうなのに、わたしが上京するので機会を作ってくださった。
「はいはい、もちろん行きますよ。」

品川の丸屋さんは羽田空港に行く途中に寄るのに都合がいいので、このところ東京に行ったらたいてい寄って下駄や草履を買い足してしまう。

たこさんは下駄の誂えは初めてだそうで、「わけわからないから、着物で行ったほうがいい。色目はだいたい決めておいたほうがいい。」などとアドバイス。着物歴はわたしより長いのでよくご存知だろうけど、台を選べとか、台を渡されて、「花緒選んでください」と言われても訳がわからなかったので、ほかの人もきっと困るだろうなぁ、と思ったのでした。

品川から普通電車で2駅、丸屋さん最寄駅で降りたところで着物美人を発見。一緒に丸屋さんへ。裏道を通るのが楽しく、下駄を作る気分が上がります。

丸屋さんに初めて行ったのは、14年12月だったので、まだ1年半、3回目の訪問です。

たこさんはあらかじめ台は決めておられたようで、鼻緒を選ぶのに悩まれます。

わたしは持って行った下駄の鼻緒のすげ替え。いつぞやオークションで落とした下駄、赤いかわいらしいビニールの細い鼻緒が付いていたのだけれど、あまりに昭和な感じだし、痛そうだ。
夏向きに麻の鼻緒がいいなぁ〜。藤色なんかあったらいいなぁ〜と探したけれど、期望の藤色は見当たらず、こんな感じのものにした。

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全然藤色じゃないけど、持ってない色味だし、使いやすそう、涼しそう。台の黄みが強いので、紫はあまり合わなかったというのもある。なるほど台に鼻緒は合わせるもんだ、と納得する。

んで〜、たこさんが南部表の下駄をお誂えになって欲しくなったというわけではない。前からいつか買おうと思っていたのだけれど、Sサイズは最後の一足だ、もう作っていない、とご主人がおっしゃる。

うーん、これ、横柾の上等で、前も「表付きは横柾のがありますが、ちょっと高いです」というのでもっと着物上手になってからにしようと思っていたもの。最後の一足だったら、もう手に入らないかもしれない、と買うことにした。友達と買い物に行くと危険がいっぱいだ。
だいたい、足が小さく履物選びはいつも困るので、サイズがあえば必要はなくとも買っておいて後で困るということは少ない。必要が生じたときに探し回っても買えない場合が多いのだ。

さて、のっぺらぼうの台を渡されて鼻緒を選ぶのだけど・・・藤色藤色と探すも思うような色はなく、博多献上にしようか、あんまり涼しげでいかんか・・・と選びあぐねていたら、奥さんが「これなんかどうですか?」と選んでくれた鼻緒は紫がちょっと入ったダークな色目で、いろんな色が入っていて合わせやすそうな上に上品だ。

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というわけで、奥さんご推奨の鼻緒がすがった南部表の下駄。

これで二枚歯の下駄が4足になった。ちょっと予定外の出費になってしまったけれど、表の下駄などもう表を編む職人さんがいてないのだ。次は5枚重ねの草履なども欲しいと思うけれどもう叶わないかもしれない。

丸屋さんはしっかりと若旦那が後を継いで、大旦那からきっちり技術を仕込まれて、ネットで発信して全国からお客さんがやってくる。わたしのような履物のことをよく知らない客が押し寄せてご苦労もあるだろうけれど、鼻緒をすげてくれて、歩き方も教えてくれるようなお店は本当に貴重なのです。

二人満足なお買い物をした後、時間があったので、品川に戻ってゆっくりとお昼ご飯。着物の女性がゆっくりご飯を食べるなら和食よね。
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お食事しながらたっぷりおしゃべりを楽しんで、名残惜しくお別れしたのでした。

帰り道、ビッグイシューを求めるたこさん。ビッグイシューを売ってるおじさんが、「おお!着物だ、ダブル着物だ!!着物美人が二人〜!!!」と大興奮してくれたのでした。おじさん、ありがとう。
たこさんは白地の明るい色の生糸の紬、わたしは黒っぽい村山大島で、白黒コンビだったのです。

今回、豆ぶどうさんには行けなかったけど、品川に行けてよかった。

たこさん、おつきあいありがとうございました!また履物買いに行きましょう!

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コメント

ありがとうございました!

過日は丸屋さん初上陸指南をありがとうございました。
HPで台も花緒も大体決めて行ったつもりでしたが、実物は質感とボリュウムがあるので全く違う印象で結構迷いました。
ぺんぎんさんの誂えた畳表の下駄、とっても上品でいいですねぇ。
惚れ惚れします。
当日着ていらした紬の単衣のアンサンブルも着やすそうでアンサンブルというのがまた使い勝手がよさそうで、真似したくなりました。
ビッグイシューのおじさん、喜んでくれて嬉しかったですね。
着物って着るのにひと手間はかかりますけれど、見る人は喜んでくれることが多いし、履物の誂えなんて危険な快楽は連れてくるし、鶴見和子先生がおっしゃるように「きものをもっているということは、日本の女性一般にとってとてもうれしく、幸せなことです。」ですね。
楽しい一時をありがとうございました!

Re: ありがとうございました!

>たこさん!
丸屋さんの履物は手前の付け根の立ち上がるカーブというか、佇まいがなんとも美しいんですよねえ。惚れ惚れします。

単のアンサンブル、持ち運びも軽いので、旅行にいいなぁ、温度調節もできてナイスだなぁ〜って自分でも思いましたよ。ただ、村山大島の単だと薄いので歩くと裾がハタハタとはためいて、裾除けがよく見えて、きっと見る人が「なんやあれ?」って思うでしょうねえ。

ビッグイシューのおじさん、鼻血出しそうなほど興奮していて面白かったですね〜。

着物は確かにひと手間掛かりますが、今の洋服は手間かからなすぎて面白みも半減ですよねえ。着物着れるようになっておしゃれの楽しみが増えました。いや、楽しいね。

たこさんと買い物に行くのは格別です。またおつきあい下さい!ありがとうございました。

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